<< 祝! 中村吉右衛門が人間国宝 | main | 風邪で荒れた肌に使ったコスメ >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

at , スポンサードリンク, -

-, -, - -

海老蔵はやっぱり海老蔵…七月大歌舞伎@新橋演舞場

海老蔵はやっぱり海老蔵でした。
ああいう事件(?)があって復活うんぬんというのもありましたが、復活してみれば、海老蔵です。

演目の組み合わせも微妙だったし(何度、団十郎の『勧進帳』を観たことか…。そして、『楊貴妃』ってどうですか、ってことで)、七月大歌舞伎を観にいくかどうかは迷いましたが、忙しすぎて素晴らしすぎる六月を見逃したので、ちょっとチケットをとってみました。



ということで、七月大歌舞伎 昼の部@新橋演舞場。



個人的な趣味の問題ですが、私は成田屋芝居があまり好きでないのかも。
私の印象として、成田屋は“型”の芝居。成田屋に脈々と伝わる、伝統の型を守るのが使命なので、ある意味正しいのだと思うのですが、私は歌舞伎にも、ドラマや情を求めたい。
団十郎も海老蔵も、その点でカラッとしすぎていて、形はきれいかもしれないけれど、心を揺さぶられないのです。
今回の『勧進帳』もそう。どの場面も形として美しいし、容姿に恵まれた海老蔵の富樫は、それはもう見目麗しいし、団十郎も華やか(ですが、これも弁慶という役の華でいったら、個人的には物足りない、贅沢ですが)。
けれど、例えば弁慶が勧進帳を読み上げ、それを覗き込もうとする、弁慶がそれを避ける――このやり取り、型としては美しいのだろうけど、緊迫感が伝わってこない、海老蔵だけでなく団十郎も。なんだか、「いっせーのーせっ」という感じで。
弁慶の舞も、この間に義経を逃がす目的もあります。が、義経が関所を通ることを許したことにより、富樫は切腹を覚悟しているし、弁慶もそれを分かっている。弁慶にとって、義経を救うことは正義であるのだから、大義を果たした富樫の、死への旅立ちを祝福する舞でもあると思うのです。そえゆえ、このシーンもとても重いシーンだと思っています。
弁慶との別れ際、富樫に目礼をする弁慶と、涙をこらえるように扇子を天にかざし、キッと上を向くシーン。ここは本来、すごい胸を打つシーンなのです。義経という存在を真ん中にして、敵味方という構図で出会いましたが、実は志を同じくする2人。その“同志”の永遠の別れを、互いに祝福しあい、使命を確認しあう、そんな万感の思いがこもった場面。それが、その後姿と扇子に…ナイッ…。

今回、花道のほぼ真横というすごい席で観ましたが、花道を飛び六方で去る団十郎も、迫力がイマイチ。顔つきが良く見えたのですが、演技というより、なんとなく呼吸を整えるという雰囲気が見えてしまったのも残念でした。六方の音もあまり出ておらず、ここは病気の影響なのでしょうか。

ほら、こんなに近い!

成田屋が2人で弁慶と富樫をやってしまうと、なんとも軽〜い(まあ、華やかという見方もあるのかもしれませんが)『勧進帳』という気がしてしまいます。
成田屋の弁慶+もっと哀愁のある演技のできる富樫の組み合わせでないと、この芝居の良さは出ないのではないかと、ちょっと辛口&生意気なことを思ってしまいました。

海老蔵は、ガチで似合う役というのがありすぎて、残念。“助六役者”だと思っています。
助六は、私は海老蔵が一番、役にはまっていると思う。台詞回しが…というところをおいても。
それだけでも成田屋としての使命は果たしているのかもしれません。
ただ、歌舞伎役者としては、もう少し“他流試合”をしてほしいなー。父親から離れ、自分が座長となるような公演ではなく、諸先輩方にもまれるような。

とりあえず、私は、吉右衛門の弁慶が、やっぱり好き〜。


NHKドラマ(大河じゃないよ)『武蔵坊弁慶』のラスト、全身に矢を受けて亡くなるシーンが圧巻。歌舞伎とはまた違う魅力なので、ぜひ機会があればご覧ください!

『楊貴妃』は、よもやこれを歌舞伎にする必要があるのか…という感じで、上演回数が少ないのも納得。海老蔵復帰に、わざわざこれを選ばなくても…という声も聞かれましたが、海老蔵は謹慎明け であって、病気などから復帰しためでたい感じではないので、普通に「変な演目選んだな」でいいとは思いますけどね。

右近の『義経千本桜』、安定感があってよかったです。昼の部では、これが一番好きでした。

 早く歌舞伎座ができないかなーと思う私ですが、新橋の楽しさはこういうところ! 無理矢理(?)花道を通すので、左側の席に行くのに、な、な、なんと花道を横切るのです。もちろん、じゅうたんがしいてあって、本物の花道を土足で踏むことはできないのですが、こんな花道気分の写真も撮れちゃう〜。楽しい〜。

29日はチャリティー公演! ちゃんとお休みを取らなきゃ!!!!

>JUGEMテーマ:歌舞伎
 

at 08:00, , 歌舞伎

comments(2), trackbacks(0), - -

スポンサーサイト

at 08:00, スポンサードリンク, -

-, -, - -

comment
さちえ, 2011/07/23 9:26 AM

まったくもって同感!な感想です。
カラっとしすぎで物足りないんですよね。
富樫はもっと雰囲気出してくれないとなーと思いました。
海老蔵=助六にも激しく同意です。
もっとも彼が再びこれを演じてくれるのは、まだまだ先のことでしょうね。
内容が内容だけに、、ね(笑)
チャリティ公演のレポも楽しみにしています。

海, 2011/07/23 10:41 AM

さちえさん
富樫は、前回は菊五郎、その前が富十郎で観てるだけに、比べちゃいます。『助六』案外ケロッとやるんじゃないでしょうか〜、年始あたり。
『助六』を観ると、容姿に恵まれていると思いますけどねー。










trackback
url:http://hiromikishi.jugem.jp/trackback/10