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寺子屋@秀山祭九月大歌舞伎

超久々のブログです!
10月は、仕事が本当に忙しくて、そして、仕事で文章を書きすぎて、ブログを書く気力がありませんでしたー。
でも、そろそろ見たものをまとめておこうと思い、再びブログ更新です。

9月25日(古っ!)に、新橋演舞場にて、秀山祭九月大歌舞伎を観てきました。お目当ては、もちろん、吉右衛門の松王丸@寺子屋です!



又五郎さんの襲名披露ということもあり、こんな華やかな感じです。

歌舞伎の中でも人気演目のひとつ、そして、上演されることも多い「寺子屋」。

ついに菅秀才捜索の手が源蔵の元へ迫ってきた。捨て身で源蔵は一計を案じるが、捕縛にやってきたのは事情を知り尽くした松王丸。絶体絶命と思われたが源蔵の機転で小太郎を身代わりにし、松王も首実検で「菅秀才に相違ござらぬ。」と告げ危機を逃れる。しかしながら、その犠牲はあまりにも大きいものだった。小太郎は松王の実子で松王は身代わりとして差し出していたのだ。菅丞相の側室御園の前もかけつけ菅秀才と再会する。松王夫婦と源蔵夫婦は喜びに呉れながらも、犠牲となった小太郎に涙する。悲痛な「いろは送り」の浄瑠璃の調べで、皆は小太郎の霊を弔い幕となる。(Wikipediaより引用)

この松王丸、舞台写真を勝手にのせられないのでお見せできないのが残念ですが、大きなカツラをかぶり、堂々としたいでたち。大柄なイメージの役。細かい演技力も必要で、もう、吉右衛門にピッタリなんです。ですが、東京で観られるのは平成14年以来(のはず。富十郎さんとの共演でしたよね)、昨年南座でやっていましたが、東京人にとっては久々なのです(兄がこの役を好んでやっちゃうからかなーと穿った見方をする私)。

まず、感想を言うと、観てよかったよーーーーという気持ち♪
登場のシーンから堂々としていて、存在感があります。前半、寺子屋の子どもたちがワイワイとやって、ちょっと面白い感じのところから、松王丸の登場で、空気が変わっていくところがこの演目の面白さのひとつ。あの大きなカツラや、松の雪景色の衣装、そして、ゆったりと寺子屋に入る姿が、緊張感を漂わせます。吉右衛門は、静かで重厚でありながら、やっぱり独特の華やかさがあって、ひきつけられます。吉右衛門の松王丸は、あまり人と目を合わせない(ように見える)のですが、それが独特の迫力になっているのかな? 出だしは顔をあまり下げずに堂々とするので、首実検のときに伏目がちになるところが、心の底の悲しみを強調するように思います。

最初の見せ場は、もちろん首実検。自分の子どもが、菅秀才の身代わりとなったことを知りつつ、「菅秀才の首」と言ってみせるところ。親としての心の痛みがありつつ、それを隠すという演技。ここは、あえて静かに進行しますが、観客としてはストーリーを知っているので、そこでキュンとするのです。このあたり、無駄なことをしない吉右衛門、いいですよね。少し伏目がちにし、体は大きく動かさない。緊張感が漂います。

そして、次の見せ場は、再び源蔵の家を再び訪れ、身代わりとなったのは自分の子どもだと告げる場面。源蔵が、死ぬ間際、小太郎は命ごいをすることなく、潔く首を差し出し笑ったと言ったとき、それまで気丈にふるまっていた松王丸が泣き崩れる。そういう泣かせの部分が、台詞を下から上へとグーッと勢い良く上げていかれる吉右衛門は本当にうまくて、私も号泣です!
最後、全員で型を作って締めなのですが、白い装束で右手に刀を持って型を作る吉右衛門の美しさといったら!! はーっ、いいもの観た、またすぐやってほしいです。

ちなみに、源蔵さんは、私は仁左衛門バージョンが好き。ほかの人はやらないのですが、野辺送り(亡くなった小次郎を弔うために、焼香など、簡単な送りを行う)のときに妻を手伝うんですよね。これが、犠牲となった小次郎への誠意を感じて、仁左衛門の役の解釈の仕方に感動します。

寺子屋、中村座で12月、やりますね。『菅原伝授手習鑑』の「車引」「賀の祝」「寺子屋」を続けて。勘三郎の松王丸を、早々に吉右衛門の松王丸に上書きしたくないのですが(涙)、12月の中村座は、菊之助が張り切って登場なので、観にいこうと思っています。こういう、他流試合的なものにしっかりと参加して、役者としての力量を磨くあたり、菊之助はかの御曹司とは違いますね。さすが音羽屋。秀山祭では、松緑も抜群の安定感を見せていました。



秀山祭とは、先代の芸の継承を目的として、2代目吉右衛門が中心となり、18年からスタートしたもの。なので、ロビーにはこんな写真も。真ん中が松王丸。私は、吉右衛門のほうがカッコイイと思う!

そして、又五郎さん、襲名おめでとうございました!



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at 08:04, , 歌舞伎

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亀治郎が猿之助襲名&香川照之、歌舞伎界へ!

NYの日記もまだ書きたいし、吉右衛門の寺子屋もあったし、急いで書かなきゃだけど、やっぱりこのニュースでしょう!

亀治郎が4代目猿之助襲名&香川照之が歌舞伎界へ!

ニュースでは、香川照之のほうがニュースとして大きかったけど、もちろんもちろん、事実上空白だった猿之助の名前が、亀治郎によって舞台の上に復活するのが大大大ニュースです。

亀治郎、このところ、本当に澤瀉屋の将来を背負うような発言が多く、今か今かと思っていましたが、来年の6月ですね! 今から、チケットが取れるのか心配〜。

ニュースを見て、本当に感動しました、亀治郎と香川照之、浜木綿子の懐の深さに。
香川照之さんほどの方ですから、今から、世話物ならともかく、時代物を演じられると考えているとは思えません、正直。息子の政明くんが、亀治郎の初舞台のときの紋付を着用し、団子を名乗るというのが、今回の全てだと思います。
香川照之も、息子に“猿之助”の道を残してあげたいと思ったかもしれないし、猿之助も、4代目はかなわなくても、5代目は直系を…と思ったのではないでしょうか。
亀治郎も、自分が猿之助を継ぐのは、3代目の意志であるからであり、その後は、団子くんに引き渡す気持ちが現われていました。おそらく、事実上は亀治郎が親のように育てるのではないでしょうか。うーん、澤瀉屋は、いい親族に恵まれている!

離婚は夫婦の問題だけれど、自分を訪ねてきた息子を「息子じゃない」と追い返すというのは、あってほしくないと思うのです。
本来、家族に囲まれて余生を過ごすという幸福は、猿之助は望めないような立場にあったのに、香川照之のおかげで幸せな余生を過ごせることに感謝してほしい。そして、過去、自分がした仕打ちをちゃんと後悔してほしいと思いました(いや、会見見て、「この人…」って思うことしきりだったので)。
歌舞伎の演目には、親子の情と因縁を描いたものも多く、その世界観を見るようなお話でした。

それにしても、どうりで今月の『演劇界』、猿之助特集が手厚いと思った!

 

ほら、こーんな。

香川照之との写真も掲載されていて、ビックリした〜。

猿之助と香川照之との仲の修復につとめたのが、藤間紫さんだったと聞き、香川照之を女手ひとつでここまで育てた浜木綿子といい、女性を見る目は確かなんだな…と、変なところに感心。なのに、今、また内縁の妻が同居しているとか!? 男って、男って…! こういう人だからこそ、しっかり者の妻っていうのがバランスがいいんですかねぇ。
もちろん、亀治郎も、藤間さん亡き後は、変わって奔走したと思います。本当に、周りに恵まれるって大事、と思う出来事でした。

ちなみに、今月の演劇界の見所は、中村屋の小山三さん(91歳)への24時間密着!

さよなら公演のとき、ずいぶん体調を崩されたのがウソのよう!



堅いことで有名な「勘三郎せんべい」を、歯のために、1日1枚食べるですって!? ムリしないで〜。



職業事典までついて、お得な号でした!

演劇界 2011年 10月号 [雑誌]

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at 09:00, , 歌舞伎

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「ブルドクター」で来週亀治郎が!?

亀治郎が、江角マキ子の夫という不思議な設定ですが、うっかり毎週見ている「ブルドクター」。
今日の予告編で、息子役の男の子が、テレビの中の芝居の女役を指差して、「これお父さんなんだって」と言い、江角マキ子が「まさか〜」という場面が出ていました。
なんでしょう、あれ!? 歌舞伎ファンへのサービスカット? それとも、家族に隠れて、実は芝居をしていたという、すごい展開があるの??
気になります。
ドラマも佳境ですが、いろいろな意味で楽しみです。

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at 23:02, , 歌舞伎

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東日本大震災復興支援「歌舞伎チャリティー公演」に行ってきました!

7月29日16時〜、歌舞伎チャリティー公演に行ってきましたー。

 配られた筋書。いつものブックタイプは今日はないです。ちなみに右下は、物販で買った富十郎さんの文鎮です。

演目はご覧の通り。豪華です!!



始まる前から熱気ムンムン〜。







ロビーは東北からやってきた物販やマスコットたちがいっぱいです。

公演の最初は、松竹の偉い方々&幹部俳優たちの挨拶から。
幕が開いた瞬間、ずらーーーーーーーーーっと並んだ、羽織&はかまの幹部俳優たち。こんな圧巻な光景は初めて! ところが、残念ながら、俳優協会会長の芝翫さんが欠席し、菊五郎さんが挨拶を代読…。体調が心配です。
体調といえば、勘三郎さんは、きちんと最前列に並んでいました。途中、汗を拭くなどしていたので、本調子じゃないのかもしれないけど。
吉右衛門さんと仁左衛門さんが並んで立っていましたが、体格に恵まれた2人はひときわ輝いていました〜。

挨拶のあと、今回の実行委員である三津五郎さんと時蔵さんによる会のご案内。50分の休憩時間には、俳優たちもロビーでの物販をお手伝いというご案内におおーーーっとなりました。こういうの、勘三郎さん、本当はやりたかっただろうなぁ。

最初は、福助さん、扇雀さん、橋之助さんらによる東北の民謡にのせた舞踊。

そして、舞踊「松島」は、菊五郎さん、吉右衛門さん、仁左衛門さん、梅玉さん、團十郎さん、幸四郎さんがずらーーーり。ひとりひとりが踊り、最後にみんなで…という構成。ひとり踊り終わると拍手が起こるのですが、吉右衛門さんと菊五郎さんの拍手が、やっぱり大きかった。そして、6人揃って踊ると際立つのが、菊五郎さんのうまさです! 舞踊=演技ではないけれど、芸に対する真摯さを垣間見ました。

さて、ここで50分の物販!!!
2階の食堂は、本日は画廊となっており、サイン入りポスターや、役者の絵などの作品、隈取を羽二重にうつしとったものなどを販売していました。あ、六月の公演の吉右衛門さんのポスターが5000円!と思ったら、前にいた人に買われた(涙)。うえーーーん。亀治郎さんの色紙は1万円でしたが、早々に売り切れたらしい。お値段は役者の格によるらしく、吉右衛門さんの画になると5万円。か、買えない…。さらに、隈取になると、玉三郎さんのものは10万円とか、もうすごいことに(しかも早々に売り切れていた)。見ただけでうれしかったのは、仁左衛門さんと千之助くんの、6月の祖父・孫で行った連獅子の隈取。そして、猿之助さんの色紙でした。
会場で時蔵さんとすれ違い、握手してもらったー。

ロビーのいたるところで、役者さんが東北の物産や役者のアイテムを一生懸命売っています。といっても、團十郎さんや菊五郎さん、吉右衛門さんクラスの方は出てきません。三津五郎さんは実行委員なので率先して出ていらしたそうですが、見ることができず…と思ったら、牛タンコーナーに仁左衛門さん発見! 実は、休憩が始まった当初、牛タンコーナーはなんとなく人が集まっていなかったのです。きっと、見かねた仁左衛門さんがひと肌脱いだのだと思います。いきなり長蛇の列〜。私も並んで、牛タンお楽しみ袋買っちゃった、仁左衛門さんから♪ 握手もしてもらった。
そして、左団次さんからはアイス最中を買って握手〜。すごく痩せていて、心配すぎて、「頑張ってください!」って言っちゃった。
1階ロビーの真ん中では、テレビなどでも活躍する若手系(海老蔵さんとか菊之助さんとかそのクラスという意味)では唯一物販に参加した七之助さんが大活躍。多分、岩手の物産販売担当だと思いますが、すごく人が集まっていて、早々に売り切り、三本締めしていました。

雀右衛門さんの革のジャケットも販売されて、どなたか購入していました。お祭り騒ぎで楽しかった!

と思ったら、ロビーに勘三郎さんも出ていたらしい!? 握手して、頑張ってくださいって言いたかった〜。本当は舞台に立ちたかったよね、自分が中心になってやるくらい頑張りたかったよねーと思います。人一倍、お客様のことを考える役者さんだから。

最後は、染五郎さん、菊之助さん、勘太郎さん、海老蔵さん、松緑さん(プログラム順)による石橋(しゃっきょう)。連獅子の元ネタとなる所作で、みなさん紅白の獅子の格好で出てきます。三津五郎さんに「みんな、景気良く振るように」と言われたそうで、本当に景気良く振ってました〜。若いって、やっぱり華やかですね! 松島より盛り上がっていたな〜。そして、ここでも菊之助のうまさが際立っていて、本当にすごかったです。海老蔵さんは、最後のキメがミエをきっているようで、そういうところは華があるのですが、全体の動きの滑らかさや姿勢のよさ、こまやかさは、菊之助さんが素晴らしい〜。

今回は、音羽屋の確かさとすごさを改めて感じました。そして、中村屋は、親子揃って、本当に人が好きで感謝の気持ちに溢れているなーと思いました。病気をしてしまったけど、いい家族を持って、勘三郎さん、幸せだよね!


今日、買ったもの。これに、富十郎さんの文鎮(前出)を購入。菊五郎さんの浴衣の反物と迷ったけど、そっちはまたどこかで買えると思ったので。富十郎さんのものは、もう出てこないかなぁと…。

売り上げは1000万円を超えたそうで(最後の締めの挨拶で、藤十郎さんが何度も強調していて、ちょっと笑っちゃった)、全額復興のために寄付されます。藤十郎さん、もっと喋りたそうでしたが、間をとった隙に(?)幕がおりちゃった。ちょっと笑いが起こったよ。

楽しい1日で、長くなりました! まあ、個人的備忘録のつもりで書いたので。

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at 21:14, , 歌舞伎

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海老蔵夫婦のしあわせのおすそ分けは虎屋の赤飯!

海老蔵・麻央夫婦の長女の名前が決まりましたね!
私としての注目は、名前よりも、本人たちの発表より先に、福助がブログで名前を公開しちゃったこと(会見とかコメントとか出したかったんじゃなの??)と…

お祝い返し?に配られた虎屋のお赤飯

以前、「編集者がひいきにする手土産」というテーマで、私が某雑誌から取材されたとき、「本当に大切な先生などのお祝い事に持っていく」として紹介しました。なぜかというと、3日前に特別注文しなければならず、つまり、これを手土産にするということは、前々から祝う気持ちを準備していたという証明になるのです。おいしい&箱や包がとてもおめでたいということもありますが。

一般は10〜5月しか注文できないこの一品ですが、さすが成田屋。時期外でも対応していただけるのですねー。
もちもちしていてとてもおいしいし、通常目にするお赤飯よりご飯の色がしっかりしています。ささげではなく和菓子に使うあずきを使用し、長く水につけているからだと思います。
秋になったら食べたくなってきました。何かおめでたいことでも起こらないかしら?

なにはともあれ、元気な女の子に育ちますように。そして、しばしの間、「次は男の子」攻撃はやめてあげてほしいなー、女子にはプレッシャーですから。

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at 08:00, , 歌舞伎

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海老蔵はやっぱり海老蔵…七月大歌舞伎@新橋演舞場

海老蔵はやっぱり海老蔵でした。
ああいう事件(?)があって復活うんぬんというのもありましたが、復活してみれば、海老蔵です。

演目の組み合わせも微妙だったし(何度、団十郎の『勧進帳』を観たことか…。そして、『楊貴妃』ってどうですか、ってことで)、七月大歌舞伎を観にいくかどうかは迷いましたが、忙しすぎて素晴らしすぎる六月を見逃したので、ちょっとチケットをとってみました。



ということで、七月大歌舞伎 昼の部@新橋演舞場。



個人的な趣味の問題ですが、私は成田屋芝居があまり好きでないのかも。
私の印象として、成田屋は“型”の芝居。成田屋に脈々と伝わる、伝統の型を守るのが使命なので、ある意味正しいのだと思うのですが、私は歌舞伎にも、ドラマや情を求めたい。
団十郎も海老蔵も、その点でカラッとしすぎていて、形はきれいかもしれないけれど、心を揺さぶられないのです。
今回の『勧進帳』もそう。どの場面も形として美しいし、容姿に恵まれた海老蔵の富樫は、それはもう見目麗しいし、団十郎も華やか(ですが、これも弁慶という役の華でいったら、個人的には物足りない、贅沢ですが)。
けれど、例えば弁慶が勧進帳を読み上げ、それを覗き込もうとする、弁慶がそれを避ける――このやり取り、型としては美しいのだろうけど、緊迫感が伝わってこない、海老蔵だけでなく団十郎も。なんだか、「いっせーのーせっ」という感じで。
弁慶の舞も、この間に義経を逃がす目的もあります。が、義経が関所を通ることを許したことにより、富樫は切腹を覚悟しているし、弁慶もそれを分かっている。弁慶にとって、義経を救うことは正義であるのだから、大義を果たした富樫の、死への旅立ちを祝福する舞でもあると思うのです。そえゆえ、このシーンもとても重いシーンだと思っています。
弁慶との別れ際、富樫に目礼をする弁慶と、涙をこらえるように扇子を天にかざし、キッと上を向くシーン。ここは本来、すごい胸を打つシーンなのです。義経という存在を真ん中にして、敵味方という構図で出会いましたが、実は志を同じくする2人。その“同志”の永遠の別れを、互いに祝福しあい、使命を確認しあう、そんな万感の思いがこもった場面。それが、その後姿と扇子に…ナイッ…。

今回、花道のほぼ真横というすごい席で観ましたが、花道を飛び六方で去る団十郎も、迫力がイマイチ。顔つきが良く見えたのですが、演技というより、なんとなく呼吸を整えるという雰囲気が見えてしまったのも残念でした。六方の音もあまり出ておらず、ここは病気の影響なのでしょうか。

ほら、こんなに近い!

成田屋が2人で弁慶と富樫をやってしまうと、なんとも軽〜い(まあ、華やかという見方もあるのかもしれませんが)『勧進帳』という気がしてしまいます。
成田屋の弁慶+もっと哀愁のある演技のできる富樫の組み合わせでないと、この芝居の良さは出ないのではないかと、ちょっと辛口&生意気なことを思ってしまいました。

海老蔵は、ガチで似合う役というのがありすぎて、残念。“助六役者”だと思っています。
助六は、私は海老蔵が一番、役にはまっていると思う。台詞回しが…というところをおいても。
それだけでも成田屋としての使命は果たしているのかもしれません。
ただ、歌舞伎役者としては、もう少し“他流試合”をしてほしいなー。父親から離れ、自分が座長となるような公演ではなく、諸先輩方にもまれるような。

とりあえず、私は、吉右衛門の弁慶が、やっぱり好き〜。


NHKドラマ(大河じゃないよ)『武蔵坊弁慶』のラスト、全身に矢を受けて亡くなるシーンが圧巻。歌舞伎とはまた違う魅力なので、ぜひ機会があればご覧ください!

『楊貴妃』は、よもやこれを歌舞伎にする必要があるのか…という感じで、上演回数が少ないのも納得。海老蔵復帰に、わざわざこれを選ばなくても…という声も聞かれましたが、海老蔵は謹慎明け であって、病気などから復帰しためでたい感じではないので、普通に「変な演目選んだな」でいいとは思いますけどね。

右近の『義経千本桜』、安定感があってよかったです。昼の部では、これが一番好きでした。

 早く歌舞伎座ができないかなーと思う私ですが、新橋の楽しさはこういうところ! 無理矢理(?)花道を通すので、左側の席に行くのに、な、な、なんと花道を横切るのです。もちろん、じゅうたんがしいてあって、本物の花道を土足で踏むことはできないのですが、こんな花道気分の写真も撮れちゃう〜。楽しい〜。

29日はチャリティー公演! ちゃんとお休みを取らなきゃ!!!!

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祝! 中村吉右衛門が人間国宝

ずっと放置していたブログ、お恥ずかしい…。
でも、今日は良いニュースがあったので、久々にアップ! これを機に、撮りためた写真などで古〜いブログも書こうと思います…。エアーズロックみたいなお肉を食べた話とか。

播磨屋、中村吉右衛門が人間国宝になりました!!!

日テレニュースの記事はこちら

私が、大大大好きな歌舞伎役者です。吉右衛門ファンになったのは、小学生の頃、テレビで『武蔵坊弁慶』を観たとき。義経を川野太郎がやっていました。多分、『澪つくし』の次の年くらい、なつかし〜。
私にとっての“弁慶”は、やっぱり吉右衛門なんです。実際、歌舞伎の世界でも、体が大きく表現力のある吉右衛門の「勧進帳」はファンが多い演目と知るのは、後のことですが。

兄、松本幸四郎より先に人間国宝というのは、私は、ある意味、年功序列ではなく芸がきちんと認められたということだと思い、選出する人たちへの信頼を感じました。やはり、役者としての評価は吉右衛門のほうが上(ひいき目じゃなくても、きっと!)。吉右衛門が舞台に立つときの、「播磨屋!」「播磨屋!」「播磨屋!」「二代目!」の大向さんの気合の入り方がすごい。人気があるだけでなく、声のかけがいのある華やかさなのです。歌舞伎未経験の方は、ぜひ吉右衛門の出る華やかな演目を観てほしいです。華やかというのは、見得がある、花道で六方を踏むような演目。大柄な役。立ち回りがあるもの…。吉右衛門の「勧進帳」がかかるときの土日なら、確実にすごい大向の嵐だと思う。「○代目!」というのは、屋号がいくつかかかってから出ることが多いのですが、私の聞いている範囲では、この○代目がよくかかるのが、吉右衛門と勘三郎です。やっぱり人気があるんだなー。

「80歳で1カ月、「勧進帳」を演じたい」

私も追いかけます! 

吉右衛門の弁慶、富十郎の富樫は好きな組み合わせでした。人間国宝の先輩でもある富十郎さん、天国できっと喜んでいるはず。

さて、大騒ぎした29日のチャリティー公演ですが、行きたい、行きたいと大騒ぎしてみるものです。本当に行かれることになりました。チケットを譲ってくださる方&神様ありがとう〜。
絶対にこの話題が出る&勘三郎の復帰も喜び合えるのではないかと思っています。会社を休んで、素敵な場を楽しみに行ってきます!


楽しみすぎて、熱が出そう!



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五月花形歌舞伎「義経千本桜」川連法眼館@明治座

亀治郎の源九郎狐、最高!
とりあえず先に言っておきます。



旗もはためいちゃう。こういう光景は歌舞伎座では見られないから楽しい!

22日(日)は、五月花形歌舞伎@明治座、昼の部に行ってきました。お目当てはもちろん、市川亀治郎の本公演は初となる『義経千本桜』四の切。
母親思いのかわいい子狐、源九郎狐です。

源義経が身を潜める吉野の川連法眼館。ここへ、鼓(初音の鼓)にされた親狐を慕う子狐が佐藤忠信(静御前のお付)に化け静御前と共にやってくる。しかし、ここには本物の佐藤忠信が先に来ていた。疑惑の眼をむける義経。その義経の意思を受けた静御前の問いに全てを打ち明ける狐忠信。親を思う子狐の気持ちに自分の境遇を重ね合わせた義経は強い感銘を受け、後白河法王より下賜された「初音の鼓」を子狐に与える。喜びに溢れる子狐は、義経の恩義に報いる為、神通力で近づく敵から義経を守ると、鼓を手に空高く去ってゆく。

子狐が親を思う情愛と、頼朝と義経の肉親同士が争う人間の非常さを照らし合わせている――と言われていますが、見所はなんといっても、武士から狐に早変わりしたり、欄干渡りや宙乗りといった“ケレン”!
亀治郎のおじさんといえば、ご存知、猿之助。彼がご病気の今、ケレンを十八番とする澤瀉屋の未来は、亀治郎にかかっているといっても過言ではないのです。ちなみに、亀治郎がこの演目を「本公演」でするのは初ですが、昨年、自主公演で演じており、猿之助からはみっちり仕込まれているそうです。

五月花形歌舞伎は、亀治郎の出る昼公演のみが完売しており(平日は残ってるのかな?)、人気の高さがうかがえます。前からこんなに人気があったっけ??と思うので、やっぱりテレビによく出るようになった影響かなぁと思います。実力のある人がテレビに出て、人気を得て、歌舞伎に足を運ぶ人が増えるのっていいよね。
会場内も、亀治郎目当ての人が多かった気がします。

さて、舞台。
主人公が狐となると、正直に言って、他の演目より感情移入がしにくい。
私は、この作品に関しては、子狐をいかにかわいく、愛嬌たっぷりに演じて、観客に「かわいい〜。大好き〜」と思わせられるかが勝負だと思っています。中盤、義経と静御前に、「僕は狐だよ! その鼓になっちゃったお母さんが恋しくて来たんだよ!」と打ち明ける場面で、観客が虜になることで、後半の大活劇にみんなが拍手喝さいになると思うのです。

亀治郎は、それが本当〜に上手かった! 文句なくかわいいんです。「そうだコン」(なんて台詞はないけど…)なんて人間に化けているのに狐の片鱗が出ちゃうところとか、愛嬌たっぷり。
この演目、私は菊五郎バージョンを見ることが非常に多いのですが、もうドーーーーーンとしてて貫禄たっぷり、子狐じゃないよね?っていうのばかり観てたので、キューンとしました。
この演目に備えて心拍数を抑えるトレーニングもしている(!)らしく、身軽。
最後は最大の見せ場、ワイヤーで空に舞い上がるという“宙乗り”(私、宙吊りと連呼していましたが、正確には宙乗りです。吊られちゃいけない、乗らなきゃね!ってことで)。



舞い上がってからも、上空で長い間演技をしており、見ごたえたっぷりでした。

ドラマでしか見ない方に「亀治郎って、歌舞伎役者としてはどうなの?」と聞かれるのですが、私は素晴らしいと思います。ひとつひとつの動きがきれい。指先まで、本当に気を遣って演技しているのが伝わります。声の通りもとても良いです。ミーハー心で見るのだとしても、一見の価値あり。
言動からも、澤寫屋を背負っていく気概をとても感じ、本当に期待しています。猿之助さんが病気になり、舞台に立てない無念さを、どうか晴らしてあげてほしい。

義経役は、市川染五郎。彼は、今回の花形歌舞伎は舞台に出ずっぱりですが、この世代のNo.1かなぁと思う上手さ。義経役も、品があり、主役である子狐を引き立てるように控えめで、役者としての力量を感じました。
「花形歌舞伎は、これから歌舞伎界を担っていく若手役者を、お客様が育てる気持ちで観にいってほしい」と、多分、玉三郎が言ってたと思う(違う人だったらごめんなさい〜)のですが、亀治郎×染五郎という組み合わせは、若手だから…というのでなく、十分に見ごたえがありました。

この役者で見たいと思う演目が、またひとつ増えました♪

今回気になったのが、勘太郎がますます勘三郎に似てきたこと。声も、演技の仕方も本当にそっくり。ぼんやりと観ていたら、今演じているのが勘太郎か勘三郎か分からないくらいかもしれない。
お客さん全員がそう感じたのかも。いかにも“勘三郎”という笑いの取り方やキメをするたび、場内がザワザワ…。これって、みんなが「そっくりね〜」って言ってるんだと思う。
今回、彼が演じた『恋飛脚大和往来』の忠兵衛は色男という設定だけど、勘三郎流の演技で、ただのお調子者になってしまっていました。後半は緊張感のある悲劇へと転じていくストーリーなのだけど、ギャクにしすぎで、悲劇に乗り切れなかったな。藤十郎さんに教わったって言ってたけど、完全に勘三郎になっていて、藤十郎の片鱗、なかったんだよなぁ。
芸を継ぐって、そのマインドを継ぐことであって、すべてを物まねしちゃうのは違うと思う。もちろん、本人は物まねしているわけではなく、真剣になればなるほど似てしまうのだとは思うけど。
こんなに似すぎると、ちょっとつらくなってくるんじゃないかと思ってしまいました。
七之助も、中村屋的な、ちょっとコメディエンヌ的な演技が身に付いてしまっていて、中村屋芝居のときはいいけれど、他の人との共演時は違和感を感じるようになってきました、私は。
頑張りやさんたちだけに、いい役者さんになってほしいという気持ちを込めて、苦言(えらそう!)。

今回は宙乗りがある演目なので、二階席を予約。…何、この手すり!? 明治座は初めてだったけど、かなり衝撃でした。
舞台がこの手すりが邪魔で観にくいところがあり迷惑。
なんですかねー、氷川きよしの公演などで、おばさまたちが乗り出しておっこちないように、防止用の柵なのでしょうか。
本当に誤算すぎました、明治座!








団子屋さんは、ちょっと楽しかったな。

そして、筋書きは素敵な感じに仕上げてありました。アイドル扱いなのね〜。



誰が真ん中なのかで、ちょっとしたヒエラルキーがわかりますネ。





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五月大歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒』@新橋演舞場

 5月大歌舞伎の夜の部を観てきました。お目当てはもちろん、『籠釣瓶花街酔醒』! 歌舞伎の中でも、特に好きな演目です。だから、長くなっちゃう〜。



ざっくり説明すると、上州の絹商人(つまり田舎のお金持ち)・佐野次郎左衛門は、顔中にあばたのあるぶ男。そんな次郎左衛門が、吉原見物に出かけた際に、吉原一の花魁・八ツ橋に一目ぼれ。何度も通いつめて身請けの相談も始めるが、実は八ツ橋には、愛人・栄之丞(見た目はいいけれど、働かず、八ツ橋の稼ぎで暮らすヒモ男。ダメンズ!)がいた。八ツ橋の身請け話を聞きつけた栄之丞は不実だとなじり、自分への変わらぬ愛の証に、お座敷で次郎左衛門と縁を切るように迫る。やむなく八ツ橋は、次郎左衛門が知人を引き連れてやってきたお座敷で、こっぴどく振ってしまう。振られただけでなく、多くの人の前で恥をかかされた次郎左衛門は、その場は引き下がるが、数ヵ月後再び訪れ、妖刀・籠釣瓶で八ツ橋を斬り殺す。

これが、通常上演されることの多い三幕から大詰の第二場まで。今回は、それに加え、次郎左衛門があばた顔になった因縁や、人を狂わせる(?)妖刀・籠釣瓶が次郎左衛門の手に渡った経緯を描く場、そして、「吉原百人斬り」と言われる屋根の上の捕物を含めた通し上演。明治以来、上演が途絶えていた場面も復活させた、ファンにはたまらない公演となりました。

佐野次郎左衛門を演じるのは中村吉右衛門! わーん、日本一!



↑このポスター、素晴らしい!! 使用前・使用後(?)の目のメイクの違いに注目

先代の初代吉右衛門が得意としたということで、播磨屋には特別な演目。
気のいい商人から、一変して花魁を殺すところまで、場面によって様々に演じ分ける必要があります。こっぴどく振られる場面のせつなーい感じを表現するのも重要です。
近年のこの役は、吉右衛門と勘三郎によって演じられることが多いのですが、役の解釈はずいぶん違います。先代がどう演じたかを踏襲するのもあるし、その人の持つ個性をどう役に生かすかでも違ってくるのではないでしょうか。それが面白いところです。特に、八ツ橋殺しの場面での解釈の違いが印象的。

勘三郎→目が血走り、刀を狂ったように振り回し、斬り捨てた後は正気を失った様子。「狂気」と解釈し演じている(狂気のつきつめっぷりは、やはり演技力のある勘三郎。回を重ねるごとに鬼気迫るものに仕上がっています)
吉右衛門→目が据わり、一刀両断という言葉がふさわしいような刀さばき、斬り捨てた後はいよいよ落ち着きを取り戻し、ギラリとして終わる。「悪の開花」と解釈し演じている(これは先代から受け継いだ解釈のようです)

この場面、勘三郎のほうが分かりやすいのですが、グッと引き込まれるのは吉右衛門! それまでのヒクツな次郎左衛門が豹変し、人を斬り殺すことでいきなり輝きはじめる。取り押さえられるまでの残り短い生涯を、ギラギラと疾走することを予感させるたたずまいには、悪の色気が漂います。これは、やはり体格に恵まれ、役者としての華が備わった吉右衛門ならでは(かなりひいき目)。これを観るために、長ーい演目を観るといっても過言ではないくらい。

そして、『籠釣瓶』はストーリーも素晴らしい。真摯に生き、仕事も成功しているのに、ぶさいくというだけで人からばかにされてしまう次郎左衛門。吉原でNo.1でありながら、愛人に翻弄されたり、田舎からのぶ男との縁組を店の人に決められてしまったり、人生がままならない八ツ橋(縁切りの場で立ち去り際に言う「つくづくイヤになった」というセリフにじーーん)。こういう不条理、感じたことありませんか? 今の時代にも共感できるポイントがたくさんで、明治の人も同じように感じることがあったのかなあと、しみじみ思います。
八ツ橋が愛想づかしをする「縁切の場」は、いつも泣いてしまう名場面です。

八ツ橋は、今回は福助でしたが、私は玉三郎のほうが好み。福助のほうが、細やかな感情を表現していると思います(歌右衛門さんに手取り足取り教えられ、『お前さんに譲ったからね』と言われたそう)が、玉三郎の毅然として芯の部分では男に媚びないたたずまいに共感します。福助の運命に翻弄される女性という演技より、媚びることなくどこかで立ち向かう意思のある玉三郎の演技のほうが、今の女性の共感を呼ぶのではないかしら? 頑張っているのに損している、うまいこと立ち回ればいいのかもしれないけど、そんな女にはなりたくないと意地を張ってしまう。人に責められて「私、悪くない!」という感じ?
ちなみに、昨年2月のさよなら公演も観にいきましたが、そのとき花道で、玉三郎の三枚下駄(花魁の履く歯が三枚の高〜い下駄)の歯が一枚割れました。しかし、玉三郎はものともせず、花道を最後まで歩ききりました。一瞬ザワついた後、拍手喝さい! さすが〜。

次郎左衛門役は吉右衛門がNo.1と思っている私ですが、配役としては、勘三郎襲名公演、歌舞伎座さよらな公演の「次郎左衛門=勘三郎、八ツ橋=玉三郎、栄之丞=仁左衛門」が最強。仁左衛門の美しさは文句ないし、縁切の場の次郎左衛門(勘三郎)のいたたまれなさ、ピーンと張り詰めた空気は、鳥肌が立ちます。勘三郎は、ただ演技力があるというだけでなく、大事なところで観客の意識を集める、集中させる手腕に長けているように思います。これが、現代演劇的でもあり、彼が歌舞伎ファン以外からも支持される所以だと思っています。

余談ではありますが、歌舞伎座で大人気だった「めでたい焼」も新橋演舞場3階にお引越ししています。中に紅白のお餅が入っている、まさにめでたい、たい焼きです。いつも買っちゃいます〜。



そして、現在の歌舞伎座はこんな感じ。まだ全然建ってないよー。



7月は、ついにあの人が復帰します。



なんか、ちょっと微妙???
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at 08:02, , 歌舞伎

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